UVCカメラとは
目次
1. UVCカメラとは
-UVCカメラの特色
2. 松電舎のUVCカメラ
-Cマウントタイプの低価格UVCカメラシリーズ(WA2シリーズ)
-Cマウントタイプの産業用UVCカメラシリーズ(DNシリーズ)
UVCカメラとは
USB video classというUSB接続カメラ機器に関する標準規格に沿ったカメラの総称です。
現在のLinuxおよびWindowsではUVCのドライバを標準で持っているので、別途ドライバをインストールする必要がなく、ドライバレスカメラ、ノードライバカメラとも言われています。
これに対して一般的な産業用カメラは、カメラメーカが専用ドライバを用意しており、アプリケーションとは別にドライバーソフトのインストールが必要です
UVCカメラのメリット、デメリットをご紹介します。
■UVCカメラの特色
<UVCカメラのメリット>
(1)LinuxでもWindows でもカメラ機種が異なっても、UVCカメラならプログラムをほぼ共通なコードで組めます。
一般的な産業カメラのように、カメラ毎にSDKを学習する必要がありません。
(2)UVCカメラには非常に低価格なものがあり、コストを抑えたシステムを組むことも可能です。
(3)LinuxでもWindowsでも、OpenCV(OpenCV Sharp、OpenCV-Python)のVideoCaptureクラスを利用して簡単に映像を取得できます。
<UVCカメラのデメリット>
(1)UVC規格では、外部トリガーによる撮影が想定されていません。
よって、カメラに外部入力端子が付いているUVCカメラがほとんどありません。
PLC(シーケンサー)やセンサの外部信号を利用して撮影したい場合には注意が必要です。
*松電舎では、外部トリガー端子付きのUVCカメラも用意しています。
(2)ほとんどのUVCカメラは、明るさ、色、シャッター速度を細かく設定しても電源を切ると初期値に戻ります。
各種設定値はプログラムで別途保存して、初期化時にカメラへ設定し直さなければなりません。
これに対して、一般的な産業用カメラは、設定値をカメラに保存する機能があり、電源を切っても次回電源投入時に設定が復元されます。
*松電舎では「ツールプログラム」を使ってホワイトバランスを細かく調整保存できるUVCカメラをご用意しています。
詳細はお問合せください。
(3)UVCカメラはOpenCVを利用することで簡単に映像を取得できますが、OpenCVにはホワイトバランスを細かく調整する機能が実装されていません。
(OpenCV 4.5.2現在)
色味を重視する運用では致命的欠点になります。
(これはUVCカメラの欠点ではなく、OpenCVの欠点です)
*松電舎では「ツールプログラム」を使ってホワイトバランスを細かく調整保存できるUVCカメラをご用意しています。
詳細はお問合せください。
(4)複数のUVCカメラを1つのPCで起動させた場合、複数カメラの映像を表示することは可能です。
但し、各カメラを個別で認識できないので、再起動の都度に表示位置が入れ替わったりします。 複数のカメラを使う場合は一般的な産業用カメラのご使用をお勧めします。
■松電舎のUVCカメラ
Cマウントタイプの低価格UVCカメラシリーズ(WA2シリーズ)
・外部トリガー端子はありません。
・Viewerソフトで明るさ、色、シャッター速度の設定はできるが保存できず、電源を切ると初期値に戻ります。
価格重視のタイプです。
Cマウントタイプの産業用UVCカメラシリーズ(DNシリーズ)
・外部トリガー端子が付いております。
・OpenCVでホワイトバランス詳細設定、設定値保存ができる「ツールプログラム」が付属されています。
産業用カメラの用途を考え、UVCカメラのデメリットをある程度カバーしているタイプです。
まとめ
UVCカメラはOSが持っているドライバーを使用する為、ドライバーレスカメラ、ノードライバーカメラとも言われています。
UVCカメラのメリットは比較的簡単に導入できることですが、デメリットもあります。
UVCカメラのデメリットである「ホワイトバランスを調整保存できない」「外部トリガーの概念がない」ことをカバーしたUVCカメラを松電舎ではご用意しております。
是非一度HPをご覧ください。