テレセントリックレンズの種類と特徴
目次
テレセントリックレンズの主な特徴
1. 焦点深度内であれば、像の膨張・収縮がない。
→寸法測定の際に測定誤差を小さくできる。
2. 視差による画像の歪が少ない
3. 同軸照明と併用した場合、対象物の明るさのムラが少ない。
種類は大きく分けて、両側テレセントリックレンズと片側テレセントリックレンズがあります。
弊社でも両側と片側、両方のテレセントリックレンズを取り扱っております。
それぞれの特徴は以下のようになります。
両側テレセントリックレンズ
カメラセンサー側と被写体側のどちらの距離が変わっても被写体を映し出す大きさが変わらないという特徴があります。
つまり、接写リング等を使用してカメラセンサー側の距離を変更することで倍率を変えずにレンズと被写体の距離のみを変更することができます。
ただ、映し出す範囲よりもレンズの径は物理的に大きくなりますので倍率が低くなるにつれてレンズのサイズが大きくなり、価格も高額になります。
精密測定装置や投影機に採用されています。
両側テレセントリックレンズ RT1 RT3 RT5 |
片側テレセントリックレンズ
被写体側のみがテレセントリックレンズ構造になっているレンズです。
両側テレセントリックレンズと違いカメラセンサー側の距離が変わると非テレセントリックレンズと同様に被写体を映し出す大きさは変わります。
両側テレセントリックレンズと比べてレンズは小型で、価格も安価になります。
寸法測定用途でマクロズームレンズのような倍率変更が不要である場合、倍率固定での置き換えとして採用されることがあります。
(片側テレセントリックレンズには弊社で取り扱っている被写体側テレセントリックレンズの他にカメラセンサー側のみがテレセントリックレンズ構造になっている像側テレセントリックレンズというものもあります。
こちらは通常のカメラを使用してのワーク撮影にはほとんど採用されません。)
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テレセントリックレンズ(同軸照明対応・W.D.65mmタイプ)
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メガピクセル対応テレセントリックレンズ(W.D.65mmタイプ)
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メガピクセル対応テレセントリックレンズ(同軸照明対応・W.D.65mmタイプ)
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特殊なテレセントリックレンズ
■長距離テレセントリックレンズ
レンズ先端から対象物まで170mmを確保できます。
この程度の倍率であれば、弊社ズームレンズと解像度の差もあまりありません。
どうしても、レンズ、カメラを小さくしたい場合は有効です。
テレセントリックレンズ (焦点距離:170mm) |
TGレンズ+0.5倍補助レンズ (焦点距離:170mm) |
■省スペース・高倍率テレセントリックレンズ
レンズも小さく、焦点距離も40mmと短いので狭いスペースの取り付けには便利です。
倍率も高いのですが、弊社ズームレンズと比較して解像度が落ちます。
省スペース・高倍率テレセントリックレンズ |
FZレンズ+2倍補助レンズ |
(⇓上記赤枠内を拡大) | (⇓上記赤枠内を拡大) |
2kigouピッチの判別、および数字の判別がテレセントリックレンズではできません。
(参考)弊社の最高解像度のレンズで見た場合は下記のようになります。
まとめ
テレセントリックレンズの主な特徴は
1. 焦点深度内であれば、像の膨張・収縮がないため、寸法測定の際に測定誤差を小さくできる。
2. 視差による画像の歪が少ない
3. 同軸照明と併用した場合、対象物の明るさのムラが少ない。
などがあります。
精密測定装置や投影機に採用されている両側テレセントリックレンズ。
被写体側のみがテレセントリックレンズ構造になっている片側テレセントリックレンズとあり、
両側テレセントリックレンズは大型で高価、片側テレセントリックレンズは小型で比較的安価という特徴があります。