2024年04月03日

デジタルマイクロスコープで計測するためには~MFShipを使用した校正(キャリブレーション)の方法~

目次

■校正(キャリブレーション)とは?

■校正方法

  ★精度良く校正するコツ

■まとめ

 

 

 

■校正(キャリブレーション)とは

デジタルマイクロスコープで計測をする場合、計測する前に

校正(キャリブレーション)を行う必要があります。

使用するレンズやマイクロスコープの倍率によってモニターの映像の視野範囲が異なります。

 

そのため、モニターに映った映像の長さの基準を設定することが必要です。

このことを校正・キャリブレーションといいます。

 

 

 

 

■校正の方法

校正方法はカメラやソフトによって異なります。

ここでは松電舎のUSBマイクロスコープに標準付属している

MFShip(標準付属版)を使用します。

 

①長さの基準となるものをご用意ください。

ここでは弊社で取り扱っている校正用ガラススケール GS-4SQを使用します。

 

②計測したい倍率でガラススケールモニター上に映し、ピントを合わせます。

 

③MFShipのメニューバーから

「環境」→「キャリブレーション」→「マニュアルキャリブレーション」を選択します。

校正方法

 

④映像中に赤い基準線が出現します。

ドラッグすることで移動したり長さを変更したりできるので、ガラススケールの目盛りに赤い基準線をあわせます。

校正方法2

 

 

 

★精度良く校正するコツ

①中央付近で!

  レンズは中央ほどひずみのない映像が得られます。そのため中央付近で校正を行うことで

  測定の精度が向上します。

校正方法3

 

②正しいスケールの読み取り方で!

   ‘マスメ’と‘マスメとマスメの間の線‘一組がその方眼の長さです。

校正方法

 

複数のマスメをまたぐ場合は下記の②が正しい長さです。

③長めに!

長い長さでキャリブレーションをする方が誤差を小さくできます。

 


500μmで10umずれている→10/500=2パーセントの誤差
2500μmで10umずれている→10/2500=0.4パーセントの誤差

 

以上を踏まえて
中央付近で、画面の長さの半分くらいの長さでキャリブレーションを行うと精度よく計測が可能です。

校正方法3

 

④長さと単位を入力し、OKを押すとキャリブレーションマネージャーのウインドウが開きます。

校正方法6

校正のデータに名前を付けてOKを押すと校正作業は完了です。

校正方法7

マイクロスコープの名前や倍率(ズームレンズのダイヤルの数値)を名前に反映させると

校正データの読み込みの際に便利です。

 例: TG500CS-x3 、USH500CSULT-最高倍率など

 

 

以上で校正作業は終了です。

使用する倍率やマイクロスコープごとに校正作業を行う必要があります。

MFShipでは作成した校正データをキャリブレーションマネージャーから読み込むことができますので、

同じマイクロスコープや倍率であれば再度の校正は不要です。

 

 

 

■まとめ

マイクロスコープで計測するためには校正をまず行う必要があります。また、正しい校正の方法によって

精度の高い計測ができます。

また、松電舎では校正作業がいらない、すぐに計測可能なマイクロスコープも取り扱っております。

寸法測定(自動校正)マイクロスコープ CT200HD

 

関連製品

校正用ガラススケール GS-4SQ

高機能画像処理計測ソフトウェア MFShip 

(標準付属ソフトの多機能版)

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