ハイスピードカメラ(高速度カメラ)とファイバースコープの組み合わせ
ハイスピードカメラ(高速度カメラ)で機械の中の挙動を見たいという
ご要望をいただくことがあります。
ボアスコープが入るのであれば、ボアスコープをお勧めするのですが、
機械内部が入り組んでいる場合、曲げることのできないボアスコープでは
入らない場合があります。
その場合、選択枝はファイバースコープのみとなります。
ファイバースコープはボアスコープより光のロスが多く、
径もボアスコープより細いものが多く、明るさの問題でハイスピードカメラとの
相性はあまりよくありません。
どの程度まで使えるのかを確認しました。
1.φ2.4mmファイバースコープ(NET社)とCHU-30Bの組み合わせ
レンズはBA-A1835(松電舎)、照明LA-HDF8010(ハヤシレピック社製)を使い
照明の照度をMAXにしてどの程度で使えるかを確認しました。
この組み合わせの場合 200fps OPENでも映像は真っ暗で実用的ではありません。
2.φ6mmファイバースコープ(町田製作所)とCHU-30Bの組み合わせ
レンズと照明は町田製作所の製品を使用。 アイピースの形状が特殊で
BA-A1835は利用できず、照明の導光ファイバーケーブルも専用の為、町田製作所の
照明を利用しました。
ハイスピード(高速度カメラ)の設定は下記で固定。
(1)橙色の光沢のあるテープ
ファイバースコープから対象物まで約20mm、光源はMAXにして
どの条件まで映像が確認できるかを調べました。
800fps 1/5000の設定で十分に画像を確認できます。
800fps 1/10000の設定では映像が暗すぎて、実用的ではありません。
(2)表面処理をしていない無反射アルミ表面
800fps 1/2000の設定で十分にアルミの表面を確認できます。
800fps 1/5000の設定ではアルミの表面が見えず、実用的ではありません。
3.結論
なるべく太いファイバースコープを使い、照明も高輝度タイプを選べば、
800fps程度までであれば、ファイバースコープも使えそうです。
但し、あまり余裕はなく、対象物までの距離、表面状態でかわります。
必ず、実際の対象物で確認する必要があります。