フリッカー現象とは
「フリッカー現象」は、肉眼では認識できませんが、カメラで撮影した映像に「明暗差を繰り返す」「色調がずれる」などの狂いが発生する現象のことを言います。
本記事では、「フリッカー現象について」や、「フリッカー現象を防ぐ方法」についてご紹介します。
フリッカー現象とは
照明装置によっては、電源周波数に合わせて点滅しているものや調光のシステムとしてパルス点灯しているものがあります。
肉眼では認識できない光の点滅ですが、カメラ側のシャッタースピードが点滅回数より早いと、カメラで撮影した映像に「明暗差を繰り返す。」 「色調がずれる」 等の狂いが発生します。
これがフリッカー現象です。
蛍光灯など、周期的な発光を繰り返す照明下で発生し、直流点灯の照明では発生しません。
フリッカー現象の症状は2通りです。
グローバルシャッター方式カメラでは、映像全体が明暗を周期的に繰り返します。
ローリングシャッター方式カメラでは、映像に横縞状の明暗に現れ、その横縞状が垂直方向に流れて見えたりします。
<フリッカー現象:ローリングシャッター方式カメラでの横縞状の明暗>
フリッカー現象を防ぐ方法
基本的には下記の3つしかありません。
- 1.直流点灯の照明装置を使う。
- 2.シャッタースピードを点滅速度より遅くする。
- 3.「フリッカーレス機能」の付いたカメラを使う。
1.直流点灯の照明装置を使う。
周期的な発光を繰り返す照明下で発生し、直流点灯の照明では発生しません。
2.シャッタースピードを点灯速度より遅くする。
フリッカー現象は、カメラの露光時間(Exposure)もしくはシャッタースピードの項目を調整すればある程度抑制できますが、完全になくすことはできません。
なくなったように見えても何十秒やそれ以上の長い周期で明暗が変化しています。
特にハイスピードカメラでの撮影を蛍光灯下で行う場合は、顕著なフリッカー現象が発生します。
※カメラ側でシャッター速度を変えることができない場合、レンズの絞りを絞り、不足した照度を直流点灯の照明でカバーするとパルス点灯の影響を相対的に落とすことができます。
3.「フリッカーレス機能」の付いたカメラを使う。
「フリッカーレス機能」とは、カメラが光源の点滅を自動検知し、明るさや色調に影響の少ないタイミングでシャッターを切ることができる機能です。
フリッカー現象をおこさないために、ハイスピードカメラの照明には、直流点灯の照明か、カメラシャッターと同期したストロボ照明をご使用ください。
弊社では、「ハイスピードカメラ」や「ハイスピードカメラ用照明」「ストロボ照明」などをご用意しております。
フリッカー現象でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。
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