2024年10月01日

ファイバースコープとは?特徴やボアスコープとの違い

人間が直接目視できない狭い場所を観察する際に使用する「内視鏡」。

なかでも有名なのは「ファイバースコープ」ですが、内視鏡はファイバースコープだけでなく、様々な種類があります。

 

本記事では、ご用途に合わせた内視鏡をお選びいただくために、「ファイバースコープの特徴」や「ファイバースコープ以外の内視鏡」についてご紹介いたします。

 

 

 

目次

1. ファイバースコープと内視鏡

2. ファイバースコープの特徴

3. ファイバースコープ以外の内視鏡

 (1)先端カメラ内蔵内視鏡

 (2)ボアスコープ(硬性鏡)
4. まとめ

 

 

 

 

 

1. ファイバースコープと内視鏡

『ファイバースコープ =(イコール) 内視鏡』と思っている方も多いかと思います。

 

ファイバースコープは、内視鏡の1種類です。

 

カメラが小型化できなかった頃は、ファイバースコープが内視鏡の主流でした。

その為、内視鏡の代表のようになっています。

 

現在ファイバースコープは、φ1mm以下の超細径の観察時に多く利用されています。

ファイバースコープは比較的高価な為、φ1mm以上の場合は他の内視鏡を利用される方が多いです。

 

 

 

2. ファイバースコープの特徴

(1)φ1mm以下の穴も観察できる超細径

一番の特徴は、やはり細さです。

繊維1本1本の先端にカメラが付いているので、外径の種類も様々です。

最細径は、φ0.35mm程度まで可能で、φ1mm以上のファイバースコープも販売されています。

 

 

(2)ファイバースコープの構造について

ファイバースコープは、非常に細い繊維をひとつに束ね、先端に内部を観察するための小さなレンズが取り付けられています。

 

しかし、細いファイバーを束ねる構造上、ハニカム構造の影が映ってしまいます。

(観察画像をカメラに取り込み画像処理を施すことで、影を消すことも可能ですが、

その場合、映像が少しボケたようになってしまいます。)

 

ファイバースコープのデメリット

 

 

(3)曲がりくねった狭い場所にも使用可能

繊維なので、曲がりくねった管の内部や、入り組んだ機械の隙間などにも入れる事が可能です。

 

・扱いには注意が必要!

ファイバーの素材は透過性の高い石英ガラスやプラスチックなので、ファイバー部分に強い力がかかったり、曲げRを小さくするとファイバーが折れてしまいます。

 

 

(4)長尺には向いていない

ファイバーの長さを変更すれば、長い管の中も観察可能です。

しかし、ファイバーの中を光(映像)が通る為、長さを長くすれば比例して映像が暗くなります。(ファイバー内の反射によるロス)

また、ファイバーそのものが高価な為、長さに比例して価格がUPします。

 

 

 

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超細径ファイバースコープ

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524,000円(税抜)

 

アダプタレンズを使用することで、カメラに接続しPCやモニタでの観察も可能です。

 

 

 

3. ファイバースコープ以外の内視鏡

 

(1)先端カメラ内蔵内視鏡

現在、多くの種類が販売されており、広く使われている内視鏡です。

先端に小型カメラ、照明が封入されているタイプです。

 

弊社のMIGSシリーズがそれにあたります。

 

先端カメラ内蔵内視鏡

 

<メリット>

・内視鏡の中で、価格が比較的安い。(特殊なレンズもファイバーもない為)

 *機能が付加され、高価なタイプもあります。

・中継部が電線なのでファイバー以上に曲げることができる

 また、電線ですので長尺タイプもあります

・単なるカメラですので色々な応用製品に展開できます。 *下記参照

 

ケンコー製 超低価格内視鏡    手元で先端を駆動できる内視鏡
超低価格内視鏡   超低価格内視鏡
     
携帯端末に接続できる内視鏡   長尺タイプの内視鏡
内視鏡   内視鏡
SPI製
カメラタイプとしては
最小径φ1.8mm
  Mitcorp製
長さ22mmの管内検査用
防水タイプ

 

 

<デメリット>

解像度がカメラに依存する。(小型化するほど解像度がわるくなります。)

・カメラ(センサ素子)の大きさとLEDチップの大きさがあるため、

 ファイバーやボアスコープのように細径にはできない。(最小でφ1.8mm程度)

・カメラの焦点距離に依存するので、接近した部分では焦点が合わない

 (最至近距離:10mm~15mm程度)

 

 

 

 

(2)ボアスコープ(硬性鏡)

 

ボアスコープは、ステンレス管の先端部に複数のロッドレンズを封入し、

アイピース(端部)で結像するようにしたものです。

 

基本的には下記のような形をしたものがほとんどです。
⇒松電舎のボアスコープシリーズはこちらから

 

 

松電舎のボアスコープ

 

 

・PCやモニタで観察することも可能!

目で覗くことが前提ですが、アダプタレンズを使いカメラと接続すれば、PCやモニタでの観察も可能です。

 

◆ ボアスコープ・アダプタレンズ・カメラが一体化!

  おすすめボアスコープカメラシステム

ボアスコープ専用 ハンディカメラシステム BHO200LT  

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他にも、「ハイビジョンカメラ+カメラアダプタ+LDE光源」のセットや、「アダプタレンズ」「ボアスコープ専用カメラ」単体などもご用意しております。

 

松電舎のボアスコープ松電舎のボアスコープ

⇒松電舎のボアスコープカメラシステムやオプションはこちらから

 

 

<メリット>

・ファイバースコープより映像が鮮明です。

接近した対象物も観察できます

 (少し工夫をすれば、3mm程度でもピントを合わせることができます。)

・ファイバースコープ程ではありませんが、細径が可能です。(最小φ0.7mm程度)

 (弊社商品の細径ボアスコープは、φ1.5mm(受注製品) φ1.8mm(標準品)をご用意)

・ボアスコープ部分にカメラ等の電子機器がないので、は防水、耐熱、耐塩水、耐薬品 等の工夫ができます。 

 (弊社商品では、標準でも耐熱120℃タイプをご用意)

 

 

<デメリット>

・複数のレンズで結像をさせる為、任意の長さで製作ができない

・ステンレス管にガラスレンズが入っている構造の為、曲げることができない

・ガラスレンズの為、衝撃や曲げ応力に耐性がない

 (細径程、耐性がありませんが、気を付けて扱って頂ければ大丈夫です。)

・標準的な先端カメラ内蔵式内視鏡よりは価格が高くなる

 (カメラを接続せず、裸眼観察するのであれば、逆に価格は下がります。

 

 

 

 

まとめ

ファイバースコープ =(イコール) 内視鏡と思っている方も多いかと思いますが、

ファイバースコープは、内視鏡の1種類です。

 

内視鏡には

  • ・ファイバースコープ
  • ・先端カメラ内蔵内視鏡
  • ・ボアスコープ(硬性鏡)

があり、それぞれのメリット・デメリットで、ご用途に合わせてお選びいただけます。

 

松電舎では今回ご紹介した内視鏡を始め、様々な製品をご用意しております。

詳細は、下記より製品ページをご覧ください。

 

また、内視鏡選びにお困りの際は、ページ下部のお問い合わせボタンより、お気軽にお問合せ下さい。

 

 

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