金属組織結晶粒度測定の自動化・効率化
1.結晶粒度とは
金属材料によって、その機械的特性(引張り・圧縮せん断等外力に対して耐久性が
あるかなどの性質)は異なり、用途に応じた金属材料を使用する必要があります。
また熱処理をすると金属組織は変わり、その機械特性も変わります。
そのため、この 結晶粒度の解析は 製品の品質保証のために重要な検査です。
2.結晶粒度の測定方法
①標準図と金属顕微鏡との目視比較(比較法)
②接眼マイクロメーターを金属顕微鏡に組込み同時観察比較(比較法)
③接眼マイクロメーターを金属顕微鏡に組込み同時観察比較し算出(切断法)
④カメラを使って、ソフトで粒度測定(計数 / 求積法、切断法)
の4パターンが一般的です。
3.ソフトを使った金属結晶粒度の自動測定
上記④の手法ですがソフトにて結晶粒度測定が自動ででき、効率化が図れます。
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4.結晶粒度ソフトのさらに便利な機能
①比較法
目視検査による計測方法です。 顕微鏡下 に金属組織などのサンプルを置 き、
「顕微鏡観察」と「結晶粒度標準図 (×100) JIS G 0551 」や「標準図を印字した
接眼マイクロメーター(レチクル)」とを見比べ ます。
一番近い標準図から、結晶粒度を求める方法です。
本ソフトでは顕微鏡カメラ映像をリアルタイム観察しながら標準図を選ぶだけで
結晶粒度を算出します。顕微鏡カメラ映像にリアルタイムで標準図を重ねて表示
でき、便利な機能です。
②計数 / 求積法、切断法
切断法とは撮影した顕微鏡画像に対してパターン(試験線)を書き込み、その
パターンが結晶粒内を横切る際の 1結晶粒あたりの平均線分長を求め、結晶粒度を
算出する方法です。
5.まとめ
結晶粒度計測の頻度が多いのであればこの結晶粒度測定ソフトの便利な機能を
使って自動測定するのが省力化のコツです。