顕微鏡カメラの視野について~カメラセンサーサイズとカメラアダプタの倍率の関係~
顕微鏡カメラとは
顕微鏡カメラとは、顕微鏡に接続してモニターやPCに映像を出力できるカメラのことを指します。
カメラポートが搭載された3眼式顕微鏡であれば、カメラポートにカメラを接続でき、顕微鏡の映像をモニターに映すことができます。
Cマウント対応の顕微鏡へのカメラの装着
顕微鏡がCマウント対応、もしくは顕微鏡にCマウントアダプタのオプションがあれば、
顕微鏡用Cマウントカメラを直接顕微鏡に装着することができます。
アダプタの倍率
ただし、顕微鏡のカメラアダプタは倍率が設定されており、倍率が数種類あるものもあります。
同じカメラを使用してもカメラアダプタの倍率によって視野が変わります。
実験
そこで、カメラは同じものを使用して、Cマウントアダプタの倍率3パターンを試し、映像の視野がどう変わるか実験しました。
・使用カメラ:顕微鏡用カメラ(Cマウント,4K)PT860 (センサーサイズ:1/1.8インチ)
・カメラマウント部の倍率:×0.37倍、×0.5倍、×1倍(等倍)の3種類
結果
接眼レンズの視野
パターン① ×0.37倍のカメラ映像
カメラマウント部の倍率の数値がセンサーサイズの数値より小さい場合、
接眼レンズの視野の映像になります。(ただし周辺部はケラレとなり黒くなります。)
接眼レンズの視野とカメラの視野が近いので顕微鏡をのぞきながらの実験や作業の様子をほかの人とモニターで共有したりレクチャーしたりする場合などにおすすめです。
パターン② ×0.5倍のカメラ映像
カメラのセンサーサイズの数値とカメラマウント部の倍率の数値が同じくらいの場合、接眼レンズの丸い視野を四角く大きく切り取ったような映像になります。
このような、顕微鏡カメラのセンサーサイズとマウント倍率が近しい組み合わせが一般的です。
パターン③ ×1倍のカメラ映像
カメラマウント部の倍率の数値がセンサーサイズの数値より大きい場合、映像中央が拡大された映像になります。
接眼レンズの視野の中心部を拡大して観察したい場合におすすめです。
まとめ
顕微鏡カメラが同じでも、Cマウントアダプタの倍率によって映像の視野は変わります。
① センサーサイズの数値よりカメラマウントの倍率の数値が小さい場合 |
② センサーサイズの数値とカメラマウントの倍率の数値が同じくらいの場合 |
③ センサーサイズの数値よりカメラマウントの倍率の数値が大きい場合 |
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