CMOSセンサーとCCDセンサーの違い
目次
CMOSを採用したカメラが出始めた頃、CCDとは下記のような違いがあるといわれていました。
1. CCDの方が自然な色合いの描写が得られる。
2. CCDの方が映像が鮮明。
CMOSは影像に滲みのようなものが僅かに発生して鮮明さが落ちる。
3. CMOSはローリングシャッターなので動きに弱い
「コマ落ち」や「動きがぎこちない 」とは異なる、歪(変形)や残像が発生する。
このようにCMOSは粗悪とのイメージが定着している時期もありましたが、年々CMOSの性能は上がっており、CCDに比べても遜色がなくなっています。
強いて違いを上げるなら
<CCDは・・・>
1. スミアが発生する。
2. CMOSよりも価格が高いことが多い。
3. CMOSと比べて消費電力が大きい。
→ 電池で動作するデジカメ、ビデオカメラ等では不利
4. 撮像素子の部分読み出しができない。
→ CCDカメラは解像度を落としてフレームレートを上げることができない。
<CMOSは・・・>
1. CMOSの構造上、各々の画素にアンプがあり、その性能のバラツキが原因でパターン状のノイズが大なり小なり発生する。
2. CMOSの製造工程はCPUやLSIのそれと似ていて、CCDと比べるとローコストで製造できる。
3. CCDよりも低電圧で動作させることができるので読み出しの高速化がしやすく、解像度も上げやすい。
4. 撮像素子の部分読み出しができる。
→ CMOSカメラは解像度を落とすことでフレームレートを上げることがでる。
CCDにはスミア、CMOSにはパターンノイズというそれぞれに大きな欠点がありますが、CMOSのパターンノイズは製造技術の進歩と補正技術によって年々目立たなくなっています。
また、
CMOS → ローリングシャッター → 動きに弱い
CCD → グローバルシャッター → 動きに強い
という図式も以前にはありましたが、現在はグローバルシャッター仕様のCMOSも製造されています。
結局のところ、以前まではデバイスメーカーが開発の主軸をCCDに置いたところが、今では主軸がCMOSに代わり、技術投資がCMOSに向けられたことで性能が良くなってきているということです。
よって現在ではCCD>CMOSという図式は必ずしも成り立たず、画質や性能の優劣は各々の素子の違いによるものになっています。
ソニー社等センサーメーカーがCCD生産を終了したこともあり、これまでCCDを使っていた現場でもCMOSへの置き換えが進んでいます。
松電舎ではCMOSでグローバルシャッタータイプのカメラを用意しており、CCDからの置き換えがスムーズに進むようにご案内しております。
(価格はCMOSに優位性があるため、現場でのコストダウンにつながります。)
まとめ
1. CCDの方が自然な色合いの描写が得られる。
2. CCDの方が映像が鮮明。
CMOSは影像に滲みのようなものが僅かに発生して鮮明さが落ちる。
3. CMOSはローリングシャッターなので動きに弱い
と言われていましたが、年々CMOSの性能は上がっており、CCDに比べても遜色がなくなっています。
現在ではCCD>CMOSという図式は必ずしも成り立たず、画質や性能の優劣は各々の素子の違いによるものになっています。
現在はグローバルシャッター仕様のCMOSも製造されています。
松電舎 グローバルシャッターのCMOSカメラ ラインナップ
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