2020年10月07日

実体顕微鏡の基本調整

基本調整をすることにより、眼の疲労を抑えたり作業効率を上げることができます。

 

まず、適切な目の位置を確認します。
この目の位置のことをアイポイントといいます。
昔の顕微鏡はまつ毛が接眼レンズに触れるくらいに近づけていました。 今はメガネをかけたまま観察できるハイアイポイントタイプもあり様々です。

 

接眼レンズに下記のマークが入っていれば、ハイアイポイントタイプです。

 

 

アイポイントを簡単に知る方法を1つご紹介します。
接眼レンズ部分にコピー用紙を置きます。
接眼レンズからコピー用紙の距離を変えると下写真のように変化します。
一番焦点の合ったポイントがアイポイントになります。

 

<焦点が合っている状態> <焦点が合っていない状態>

眼を正しい位置(アイポイント)に置いて調整を行います。

 

1.視間調整(接眼レンズと目の幅を合わせます。)
双眼の顕微鏡を覗く場合、遠くをみるようにするのがコツです。
遠くを見るように意識しながら接眼レンズを覗き、両接眼レンズの幅を調整します。

 

両目で接眼レンズを覗き、視野が一つのきれいな円になったら調整完了です。

 

2.視度調整
両眼ともに焦点が合うように、視度調整環を回して調整します。

(片眼視度調整タイプ) (両眼視度調整タイプ)

 

3.ズーム調整
(1) ズームダイヤルを回して最少倍率にして焦点を合わせます。
(2) 次に、ズームダイヤルを回して最大倍率にして焦点を合わせます。
(3) 再度、低倍率に戻します。低倍率側で焦点が合っていれば調整完了です。

 

焦点が合っていない場合
片眼視度調整タイプは(1)と(2)の操作を繰り返します。
両眼視度調整タイプであれば(3)の段階で両眼で焦点が合うように視度調整環を回します。
その後(1)から(3)の操作を繰り返します。