カメラを活用した異常検知
目次
1.異常検知とは
異常検知とは、「蓄積した多数のデータと比較し、様子が異なるデータを検出するための方法」です。
異常検知には「簡単な異常」また「人が認識するのが困難な微細な変化」、「設備機器が故障する前兆」など、様々な異常検知があります。
特に製造現場において、異常検知は
・エラーの早期発見 ・ヒューマンエラーの防止 ・業務属人化の予防 ・人件費を大幅に削減 |
2.異常検知の手法
・異常な箇所、部位の検出
・変化点の検知
・閾値から外れた異常値の検知
などが活用されています。
3.AIを活用する異常検知
AIはChatGPTなどで耳にする機会が増えています。
昨今では人手不足も深刻であるため、製造現場の異常検知においてもAIを活用する事例が増えており、センサー、計測器、カメラ画像などのデータからAIを組み込んだソフトやシステムで異常検知につなげます。
製造現場では特に
・製造上の製品欠陥の検知
・製造設備機器の故障検出
などに多用されています。
カメラによって静止画像を取得し、その画像を蓄積・分析して、
AIにディープランニング(学習)させる必要があります。
ディープランニングをすることでAIが蓄積した膨大な画像データと比較し、
様子が異なるデータを検出する = 異常検知ができるようになります。
そして予測・防止につなげていきます。
4.画像をAIにディープランニング(学習)させる
AIにはカメラで撮影した、適格な画像を与え、学習させる必要があります。精度を高めるに
はさらに多数、膨大なデータとして画像を与え、追加学習、強化学習する必要があります。
また様々な異常検知がありますが特にAIによる画像を使った異常検知では、特に下記が得意分野となります。
・学習データが大量にあるもの
・定型的な作業
・特徴を分類しやすいもの
逆に下記が課題とされています。
・学習のデータや画像が大量に必要
・ブラックボックス問題
・破局的忘却
・人間の感情の理解
5.カメラを使った具体的な事例
弊社産業用カメラと撮影ソフトウェアを使った事例をご紹介します。
産業用カメラを使って、具体的には製品または設備などを静止画撮影し、AIに与えます。
ディープランニングが終われば、実用ですがこの時に、下記2つの構築方法があります。
<構築方法1>
カメラのSDKを使って、AI検査ソフトにプログラム的に組込み、
ソフトで撮影~検出までを一貫して連動して構築する方法
<構築方法2>
弊社トリガー撮影ソフトウェアで静止画撮影して、保存。
AI検査ソフトがその画像を吸い上げて検出する方法
上記構築方法1の場合は弊社、産業用カメラに標準付属のSDKを使ってAI検査ソフトにプログラミング(AI検査ソフト側でのカメラ制御も含んでの構築)する方法です。この方法だとAI検査ソフトで撮影~検出までを一貫して連動するため、スマートに構築ができます。
ただし、AI検査ソフト側でのカメラ制御も含んでの構築となるため、カメラに熟練された方、カメラの知識がある方に向いています。AI検査ソフトのプログラマーであってもカメラの知識が無い方の場合はこの方法での構築はハードルが高くなります。
上記構築方法2の場合は弊社、産業用カメラ及び弊社、トリガー撮影ソフトウェア HiTriggerF-Lightを使います。弊社カメラにPLCなどからのトリガー信号を入力し、トリガー撮影ソフトで静止画撮影します。その静止画データはパソコン上や任意の保存場所に保存しておきます。
AI検査ソフトでその静止画データを吸い上げて検出する流れとなります。
この構築方法であれば、カメラに不慣れの方でもAI検査ソフトから静止画データを吸い上げるプログラムだけで構築でき、ハードルが下がります。
トリガー撮影ソフトウェア HiTriggerF-Light
●シャッターを切るようにトリガー信号で静止画(JPEG/BMP)を保存/一時停止します。
●位置合わせ、ピント合わせはライブ表示中にできます。
●AIシステムのための画像収集・トレーサビリティーとしての全数の映像保存に最適!
トリガー撮影ソフトウェア HiTriggerFシリーズはコチラ
●トリガー撮影ソフトウェア HiTriggerF-Light
https://www.shodensha-inc.co.jp/ja/hi-triggerf-light/
トリガー入力で静止画撮影したい。とにかく低価格
●高機能トリガー撮影ソフトウェア HiTriggerF-PRO
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トリガー入力で静止画撮影 プラス クロスライン
タイムスタンプ
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トリガー入力で静止画撮影 プラス クロスライン プラス 4台版
タイムスタンプ 8台版
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https://www.shodensha-inc.co.jp/ja/dir/usbcamera/
カメラ~パソコンまで
3m迄で
構築の場合
●弊社 産業用GigEカメラはコチラ
https://www.shodensha-inc.co.jp/ja/dir/gigecamera/
カメラ~パソコンまで
3m以上100m迄で
構築の場合
6.まとめ
・異常検知は製造現場では特に「製造上の製品欠陥の検知」、「製造設備機器の故障検出」など
で用いられている。
・最近ではAI検査ソフトなどで異常検知することも増えている。
・AI検査ソフトに与えるデータはカメラで撮影した静止画が有効的。
・ラクに構築したいなら静止画撮影とAI検査ソフトを切り分けての構築が有効的である。