2023年10月23日

溶接の脚長(ビード)測定について

目次

 

 

 

溶接とは

溶接とは、「2つの金属母材の接合部に、熱または圧力などで接合すること」

または「溶加材を加えて熱または圧力などで接合すること」を言います。

 

溶接の脚長計測について01

 

主な方法としては電気、アーク放電、ガス、プラズマ、レーザーなどで加熱する方法が多く使われています。

このとき溶接部(溶接肉盛部)にできる溶接脚長(ビード)は、溶接接合強度に大きく関わります。

 

 

 

 

溶接の評価

溶接の脚長計測について02

 

画像の赤い矢印の肉が盛った部分が、溶接ビードです。

溶接条件によってこの溶接ビードの外観形状や寸法(幅・長さ・高さ)などは異なります。

溶接ビードの形状によって、適切な溶接ができたか否か、また溶接不良がないかを評価できます。

 

溶接不良には下記のような種類がります。

    • ・余盛り不足
    • ・オーバーラップ
    • ・アンダーカット
    • ・ピット
    • ・割れ   など

 

この溶接ビードを評価するには、その3次元形状を測定する必要があります。

 

 

 

 

溶接における検査とは

溶接部断面における寸法の規定項目としては溶接ビードの最小厚さである「のど厚」や、金属母材が溶融した頂点~金属母材表面の長さである「溶け込み量」「溶け込み深さ」などが定められています。

 

⇒溶接の溶け込み量計測についてはコチラ

 

寸法の規定項目としては、接合の付け根部分にあたる溶接ルート部から溶接ビード止端までの最小長さ「脚長(きゃくちょう)」があります。

この脚長が最適なビード幅の判断基準の一つとなります。

 

溶接の脚長計測について03

 

 

 

・溶接脚長(ビード)の形状及び長さ測定における効率化

溶接品質を担保するにはビードの検査をする必要があります。

検査方法として一般的な方法は、

 

  • ・良品見本との目視比較
  • ・溶接ゲージと目視で比較する方法

 

が多いですが、これらは検査担当者の高いスキルと時間を要し、また人によっても判断が異なります。

また溶接専用ゲージ計測法は何箇所も計測する必要があり、非効率です。

 

<溶接ゲージ計測のイメージ>

溶接の脚長計測について04

 

 

下記製品を活用すれば、こういった溶接ビード測定の問題が解決できます。

 

・溶接脚長(ビート)測定におすすめの製品

【溶接脚長ハンディ3Dスキャナー CSM-HS10WL】

溶接の脚長計測について05

 

本製品は、計測したい溶接部にレーザーをあてるだけで、溶接ビードの断面を非接触・非破壊で瞬時に計測できる3Dハンディースキャナーです。

※ 溶接内部の溶け込み量、溶接内部のブローホールは計測できません。

トリガースイッチを操作する非接触光切断法で直尺や溶接ゲージで測る必要なし。

 

溶接の脚長計測について06

 

溶接部にあてたレーザー照射ライン部を3Dスキャンして3次元形状を高精度に測定して断面図表示することができます。

このため、人的誤差やバラつきがなく、瞬時に非破壊で溶接ビード(脚長)測定ができます。

 

~本機器の特徴~

特徴1:ハンディータイプで扱いやすい、3Dハンディースキャナー

  • ・パソコンやタブレットに、USB接続するだけ。本体内蔵の溶接測定用ソフトを、PCへインストールすればすぐに操作可能です。
  • ・ハンディータイプだから扱いやすく、今まで測りにくかった測定対象が大型でも、重量物でも、狭いスペースでも計測できます。

 

特徴2:計測したい位置にかざしてトリガーを引き離すだけで計測

  • ・溶接ビードを計測する場合、従来の方法ではノギスや溶接専用ゲージで測る必要がありますが本機器ならば、1回のレーザー照射でピンポイント計測が可能です。
  • ・溶接ビード(溶接痕の盛上り)にかざして、トリガースイッチを操作するだけで計測できます。
  • ・計測時の距離や角度に慣れるまで便利な、着脱式ガイド棒付き。
  • ・溶接ビードの『脚長』、『アンダーカット』、『継手角度』、『余盛』等の12箇所を、光切断法で簡単に3D計測できます。

 

特徴3:脚長計測結果をPC画面に瞬時に表示・保存

  • ・計測結果はファイル保存でき、データはExcel®で活用できます。
    計測と同時に数値が表示され、間違いのない正確な記録ができます。
    間違いのもととなる手書き記録の必要が無くなり、また改ざん防止にも効果があります。
  • ・トレーサビリティの確保もできます。

 

~さらに便利な機能~

機能1:溶接のビード(脚長)検査に便利な測定モードを標準装備

・隅肉溶接の計測

溶接の脚長計測について07

 

・角R(アール)の計測

溶接の脚長計測について08

 

・突合せ溶接の計測

溶接の脚長計測について09

 

 

機能2:カメラ画像、レーザー断面図、計測結果を1画面表示

溶接の脚長計測について10

 

  • ・カメラ画像

 カメラで捉えた部分の映像を表示

  • ・レーザー断面図

 計測結果を数値と断面図で分かりやすく表示

  • ・計測履歴

 計測結果の数値を表示

 

 

機能3:計測履歴はExcel®出力可能

溶接の脚長計測について11

 

 

機能4:QRコードを読み取り

QRコードやバーコードを読み込むことで、計測対象項目との紐付けが容易にでき計測結果をQRコードで管理できます。

また、QRコードとクラウドなどを組み合わせて、溶接作業の「見える化」や「DX」が可能です。

 

溶接の脚長計測について12

 

 

 

・まとめ

正確な測定が難しい、溶接ビードの形状測定を飛躍的に改善・効率化したいなら、

【溶接脚長ハンディ3Dスキャナー CSM-HS10WL】が大変便利です。

 

    • ・人による測定値のバラつきを解消し、定量的な測定が実現します。
    • ・QRコードの読み取りもでき、製品データとの紐付けができます。
    • ・非接触で対象物の正確な3D形状を瞬時に測定できます。
    • ・カラーマップで溶接ビードの異常箇所を見える化することが可能です。

 

 

 

「溶接脚長ハンディ3Dスキャナー」は弊社でご用意しております。

詳しくは、下記製品ページをご覧ください。

 

溶接脚長ハンディ3Dスキャナー CSM-HS10WL  

溶接脚長ハンディ3Dスキャナー

CSM-HS10WL

 

988,000円(税抜)

 

 

 

 

 

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