2023年08月09日

ボアスコープ(側視)を使う場合の焦点距離について

ボアスコープで側視(90°)を使う場合、焦点距離に注意しなければなりません。

 

側視を使うと、どうしても壁面までの距離が短くなってしまいます。(赤矢印)

 

ボアスコープ(側視)の観察イメージ

 

 

側視のボア先端を拡大してみると下記のようになります。

 

 

ボアスコープ(側視)先端の焦点距離のイメージ

直視タイプに比べ赤矢印部の距離分がある為、側視タイプの実際の焦点距離(青矢印)は

短くなります。

 

 

実際にφ4mm側視ボアを使い、φ4.5mm、φ6mm、φ7mmの穴の側面を観察しました。

ボアスコープ(側視)の観察イメージ

 

 

 

■φ4.5mm穴の側面

レンズの焦点調整機能を使っても焦点は全く合いません。

ボアスコープ(側視)で直径4.5mmの穴を観察

 

 

 

■φ6.0mm穴の側面

ギリギリで焦点が合います。

但し、製品のばらつきで合わない場合も考えられます。

ボアスコープ(側視)で直径6.0mmの穴を観察

 

 

 

■φ7mm穴の側面

レンズの焦点調整機能に余裕があります。製品バラつきを含めても十分に使える距離と考えます。

ボアスコープ(側視)で直径7.0mmの穴を観察

 

 

 

φ6mm以下の小穴径の側面観察は接写リングを使うことで観察が可能になります。

接写リング取り付けイメージ

 

 

 

5mmの接写リングを入れて、φ4.5mm穴径の側面を観察しました。

 

■φ4.5mm穴の側面観察(5mm接写リング追加)

φ4.5mm(壁面までの距離 0.25mm)でも焦点は合います。

(ボアスコープ内でレンズからミラーまでの距離もある為、0.25mmでも焦点が合います。)

ボアスコープ(側視)で直径4.5mmの穴を観察(接写リング使用)

 

 

 

■φ6mm穴の側面観察(5mm接写リング追加)

まだ、調整に余裕があります。

ボアスコープ(側視)で直径6.0mmの穴を観察(接写リング使用)

 

 

 

直視(0°)のワイドアングルでφ4.5mm穴の側面観察をする場合は、接写リングは不要です。(標準仕様で調整可能)

 

■φ4.5mm穴の側面観察(ワイドアングル 直視)

ボアスコープ(直視 ワイドアングル)で直径4.5mmの穴を観察

 

 

参考に標準タイプの直視で観察した場合の見え方は下記のようになります。

 

ボアスコープ(直視)で直径4.5mmの穴を観察

 

 

 

今回使用している「φ4mm側視ボアスコープ」と「5mm接写リング」の製品詳細は下記からご覧ください。

低価格ボアスコープ(φ4.0mm・300mm / 175mm / 90mm)  

φ4mm 低価格ボアスコープ

BAL-9418(175mm・90°)

 

163,000円(税抜)

 

 

 

 

5mm接写リング CR-5

 

1,600円(税抜)

 

 

 

 

松電舎テクニカルサポートデスク

 

お問い合わせはこちらから