2024年08月09日

ハイスピードカメラ(高速度カメラ)とファイバースコープの組み合わせ

ハイスピードカメラ(高速度カメラ)で機械の中の挙動を見たいという

ご要望をいただくことがあります。

ボアスコープが入るのであれば、ボアスコープをお勧めするのですが、

機械内部が入り組んでいる場合、曲げることのできないボアスコープでは

入らない場合があります。

その場合、選択枝はファイバースコープのみとなります。

ファイバースコープはボアスコープより光のロスが多く、

径もボアスコープより細いものが多く、明るさの問題でハイスピードカメラとの

相性はあまりよくありません。

どの程度まで使えるのかを確認しました。

 

 

1.φ2.4mmファイバースコープ(NET社)とCHU-30Bの組み合わせ

 

 

レンズはBA-A1835(松電舎)、照明LA-HDF8010(ハヤシレピック社製)を使い

照明の照度をMAXにしてどの程度で使えるかを確認しました。

この組み合わせの場合 200fps OPENでも映像は真っ暗で実用的ではありません。

 

 

2.φ6mmファイバースコープ(町田製作所)とCHU-30Bの組み合わせ

 

 

 

レンズと照明は町田製作所の製品を使用。 アイピースの形状が特殊で

BA-A1835は利用できず、照明の導光ファイバーケーブルも専用の為、町田製作所の

照明を利用しました。

 

 

 

ハイスピード(高速度カメラ)の設定は下記で固定。

 

 

(1)橙色の光沢のあるテープ

 ファイバースコープから対象物まで約20mm、光源はMAXにして

 どの条件まで映像が確認できるかを調べました。

 

 800fps 1/5000の設定で十分に画像を確認できます。

 

 

 

 800fps 1/10000の設定では映像が暗すぎて、実用的ではありません。

 

 

 

(2)表面処理をしていない無反射アルミ表面

  

 

 800fps 1/2000の設定で十分にアルミの表面を確認できます。

   

 

 

 800fps 1/5000の設定ではアルミの表面が見えず、実用的ではありません。

 

 

 

3.結論

なるべく太いファイバースコープを使い、照明も高輝度タイプを選べば、

800fps程度までであれば、ファイバースコープも使えそうです。

但し、あまり余裕はなく、対象物までの距離、表面状態でかわります。

必ず、実際の対象物で確認する必要があります。

 

 

松電舎テクニカルサポートデスク

 

 

 

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