突入電流と逆機電圧
突入電流
電機機器に電源を投入した時に、一時的に大電流が流れることがあます。
大容量のコンデンサ、白熱級のフィラメント
などは、電源投入時に定常状態よりもはるかに大きな電流がながれることがあります。
これを突入電流といいます。
フィラメント、コンデンサでは発生システムが少し異なります。
大容量コンデンサの場合
電源立ち上げ時は 0V→vVに短時間に変化するので、高い周波数とみなすことができます。
大容量のコンデンサのリアクタンスは非常に低くなり、瞬間的に大電流が流れます。
電熱線の場合
電熱線の場合は、冷えている時は抵抗が低いため、始動時に瞬間的に大電流が流れます。
(例)
・白熱電球のフィラメントは始動の1/100秒の間に通常の8~20倍の電流が
流れると言われています。
・蛍光灯は突入電流によりON/OFFを1回すると1時間、寿命が縮むといわれています。
逆起電圧
誘導性負荷(コイル成分)の場合、電源投入時と遮断時に変化する方向とは逆方向に
大きな電圧がかかります。これを逆起電圧といいます。
電磁部の形状や大きさでも異なりますが、交流機器では定常の5倍、直流機器では
15倍の電圧がかかることもあるそうです。
逆機電圧は電源ラインを経由して、他機器に影響を及すこともあります。
(例)
下記のような小型の開閉器(リレー)を動作させるだけでも
電源ラインに250Vのサージが発生しました。
同じ電源ラインに大きな誘導負荷が付いている場合、誘導負荷の駆動の瞬間または
遮断の瞬間に大きな逆機電圧が発生します。
これが、他機器の誤動作・破損につながる場合があります。